光あれば影あり (特撮における"実在感"について)

光あるところに影がある
まこと栄光の影に数知れぬ忍者の姿があった
命をかけて歴史をつくった影の男たち
だが人よ 名を問うなかれ
闇にうまれ 闇に消える 
それが忍者のさだめなのだ
サスケ お前を斬る!

 白土三平原作のアニメ「サスケ」のオープニングはこのように始まる。
 光あれば影あり。光と影は表裏一体、切っても切れないとはこのことである。

 ものを見るときには光が無ければならない。しかして光が当たった反対側には影ができる。その明暗によって初めてそこに物体があると認識できる。

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 (そんなに沢山観た訳じゃないので申し訳ないんだけど)平成ウルトラシリーズに共通して言えるのは、ライティング(というか光と影)がイマイチ!ということ。実に惜しい。
 画質が上がった分、もっとには気を使ってもらいたいんだなあ。

 要するにどこもかしこも明るすぎるんじゃ!
 確かにその方が見栄えがいいのかもしれない。粗も隠せるかもしれない。
 でも、決定的に「実在感」が薄い。スタジオ撮影シーンはどれもそう感じる。正直最新作「ウルトラマンサーガ」もオープン撮影とスタジオ撮影の落差は気になった。

 たしかにスタジオのライトでは、オープン撮影のような具合にはいかないかもしれない。でも、何のためにCGを導入したの?と私は言いたい。
 ウルトラマンや飛行機をびゅんびゅん飛ばすためだけ?

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 話は飛ぶが、以前映画「トランスフォーマー」シリーズのどれか(忘れた)を観たことがある。
 ものすごく完成度の高い、滑らかな動きで、しっかり実景に組み込まれた機械生命体が大暴れしていたのだが、やっぱり「実在感」は低かった。
 つまり、ハリウッドでウン億円かけた映画だってCGによって生み出されたものを前面に出すのは苦しいということだ。
 日本の特撮映画の予算はその数分の一(下手すりゃ十数分の一)。何をかいわんやである。

 やはり、そこにCGがある、と思わせちゃったら負けなんである。
 つまりこれから進むべき道(研究すべきCG技術)は光と影のコントロールなのだと言い切りたい。
 すなわち、光や影を書き足したり消したりして、スタジオのライティングをより自然光のもとでの撮影に近づける、そういう技術だ。
 こいつは地味だが、有ると無いとじゃ仕上がりに相当な差がつくことは間違いない。
 円谷さんはそういうところに投資すべきじゃないんか。

 あとはモーションコントロール(ダイクストラフレックス)かな。これにCGで光りやら影やら書き足してやれば存在感が全然ちがうでしょう。飛行機が飛ぶシーンは吊り、最近では完全にCGのみで画を作ってたりする。
 でもたとえば今までCGのみで作ってた空中戦のシーンを、ミニチュアをモーションコントロールによって背景に合成し、加えてそのデータを用いてCGでミサイルや噴煙などを書き加えることで実在感は5割増しになる(多分)。

 ただ、そのためには「職人技」にだけ頼るのではなく、緻密な計算(事前のプランニング、現場での測定やセッティング)が大変重要である。特技監督や特技スタッフは今まで以上に負担が増すのは間違いなかろう。
 いいものを作るのは大変だよなあ。大金持ちだったら出資するんだけどね…(´・ω・`)

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 「スターウォーズ ジェダイの復讐」の冒頭で、ジャバ・ザ・ハットからカチカチにされたハン・ソロをルークたちが救出する場面がある。
 ジャバの船は実在しないのだが、驚くほど「実在感」にあふれていた。もちろんCGなんぞない時代である。撮影は結構小さめなミニチュアで行われたと記憶している。
 30年前のアナログSFXで出来たことが、より自由度の上がった(はず)の現在の映像に(実在感において)匹敵する(下手すると凌駕している)のは驚く。

 だから出来ないことはない!
 新しい表現を求める円谷プロ、いや日本特撮の伝統を思い出せ!(無駄に熱い)

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 …とまあ何か偉そうに妄想をブツブツと書き連ねてしまった訳ですが。
 現実問題として(年齢とかスキルとかを鑑みれば)、自分自身は特撮制作の業界には足を踏み入れられない訳でしてね (´・ω・`) …
 ショーウィンドウの外から飾られているトランペットを眺める貧乏な子供が、吹いたこともないトランペットを批評するみたいな、そんな感じ。あーなんか中途半端...orz

 それに、今の円谷プロは下手すりゃ版権管理会社だもんね(´・ω・`)…何というか…寂しい限り。(急に鬱になってきた)

 ま、言うだけ…というか書くだけならタダですからなんぼでも書きますけどね。
 したっけ~ ヽ(´ー`)ノ

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