Konica AutoreflexT3 (その1)

 コニカのレンジファインダーカメラ(KonicaSIII、C35E&L)を使ってみたらコニカのレンズ(ヘキサノン)がすっかり気に入ってしまった。


 ぶっちゃけこの時分は画が良いとか悪いとかには無頓着だった……いやもっと正直に言うとよく分からなかった。
 ただフォーカスがビシっと合った部分の切れ味に、アウトフォーカス部分のふんわり感に、そしてそれらの対照に、ちょいとばかしゾクリとしたのは確かなのだ。
 雛鳥が卵から出てきて最初に見たものを親と思う、所謂「刷り込み」かもしれないけど。

 一応ヘキサノンの評判は知っていた。が、実際見てみると成程これがヘキサノンか~と感心してしまったのである。
 昔の(自分が生まれる前に作られた!)カメラだし、レンズは磨いたものの素人仕事だし、フィルムだし…というので期待値が低かったから余計にシビれてしまった面もあるかもしれない。

 こうなると、もっとヘキサノンを使ってみたくなる。
 またレンジファインダーでも良いのだけど、どうせだったら一眼レフに挑戦したい。

 そこで調べてみるとコニカも結構色々一眼レフカメラを出しているのが分かった。

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 コニカの一眼レフは、まずレンズマウントで大きく二つに分けられる。
 一つは最初のバヨネットマウント(分類上Ⅰ型とかコニカFマウントなどと呼ばれる)と、もう一つはⅡ型(所謂ARマウント)。

 最初のバヨネットマウントは1960年発売の "Konica F" から 1965年発売の "Konica FM" まで採用されたマウント。
 第二のマウント、ARマウントは1965年発売の ”Konica Autorex" 以降に採用されたマウント形状。

 最初のマウントのカメラはレンズも含めて販売期間が短かった所為もあり、入手性が悪いし種類もあまり無い様子。ちなみに栄えあるコニカ一眼レフ第一号の "Konica F" は生産台数が極めて少なく、とても手が出る値段じゃない。F系は他のものもあまり見かけない(探し方が悪かっただけかもしれないけど)。

 とにかく貧乏人なのでスタートアップにお金を使いたくない。ぶっちゃけ上手く撮れるようになるかどうかも分からんのだしな。
 それに「思い立ったら吉日」的と言うか、簡単に言えばセッカチな性格なので手っ取り早くサクっと使ってみたい。
 とまあそんな訳で第二世代のカメラにターゲットを絞ることにした。

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 ちょうどその頃、「マカロニアンモナイト」というWEBマガジンを読んでいた。少しでも写真についてのアレコレを知ろうと色々ネットで調べていたら行き当たったサイトである。
 富士フイルムが運営していたサイトで、読み始めた当時はもう既に完全に更新が止まっていた(が、未だに全て読めるようになっている。素晴らしい!)。
写真と趣味のWebマガジン「マカロニアンモナイト」
http://ammo.jp/index.html

 古いサイトだけれども、写真の技術の基本的なところは今も昔も変わらない(筈)だし、躁演技師の根岸泉氏とか蜷川実花氏とかのコラムが連載してたりして結構面白く、一時期ヒマさえあれば読んでいた。

 で、その中に中山慶太氏の連載もあった。
中山慶太/マカロニアンモナイト
http://ammo.jp/writer/nakayama.html
 特にそれ以前から名前を知っていた訳じゃないのだけど、この人の撮る写真はどれも柔らかい感じで、ポートレートは色っぽいし、何となく郷愁を誘うような感じも気に入った。古いカメラが好き(らしい)ことも自分の波長と合った。

 で、その中山慶太氏の記事に何度か出てきたのが "Konica Autreflex T3" だった。

 中山慶太氏の記事では、他にもコンタックスやニコンなんかも使っていたし、同じコニカの "Acom-1" も使ってたりするのだが、どういう訳か、このコニカの "T3" に惹かれた。

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 調べてみるとT3には前期型と後期型の二種類があると分かった。

 型名は同じT3なのだが、見た目が大分違う。一番分かりやすく違うのが軍艦部のプリズム収納部分で、前期型は所謂一眼レフのイメージに近い三角のトンガリ頭。後期型は台形でてっぺんにホットシューが装備されている。
 後期型にはアイピースシャッターがあるし、前期型で金属製だったセルフタイマーレバーが後期型ではプラスチックに変わっている。
 まるで別のカメラ……とまでは言いすぎだけど、印象はかなり違う。
 昔のメーカーは皆そうなのか、それともコニカが格別にユルかったのかは定かではないが、こういうのはとても困る。

 現代のコニカマニア達もこの辺頭を悩ませているようで呼称が色々あり、ますます困る。
 ストレートに前期型/後期型と言ってる人もあれば、後期型をNewT3と言う人も居る。同様に後期型をT3Nと称している人も居る。
 当時の広告をたまたま見る機会があったのだけど、それには「NewT3」という惹句が書かれていた。しかし型名はあくまで「T3」なのね……。


こちらは前期型。写真は英語版WikipediaのAutoreflexの記事からリンクさせてもらってます。


 ちなみに英語版のWikipediaのAutoreflexの記事ではT3Nとしている。海外のWEB記事を調べると、大体T3Nと呼称している事が多い。もしかしたら海外では "T3N" で統一していたのだろうか。
 その辺は当時のカタログや雑誌の記事、広告などを調べてみたらはっきりするのだろうけど、正直そこまでマニアックなファンじゃないので放りっぱなしになっている。

 本当のところは、おそらくコニカ(当時はまだ小西六写真工業だけど)の中の人もあまり深くは考えてなかったんだろうと思う。何しろカタログの型名が「T3」なのに、前期型の上面の刻印は「T-3」だったりする。ユルいにも程がある。
 この辺のユルさがジワジワとコニカの経営を圧迫していった事は容易に想像できる。本業はフィルムの会社であってカメラは余技、くらいの意識があったのかもしれぬ。

 …な~んてね。
 後世の人間は好き勝手言えて気楽なものである。(;^ω^)


(続きます)


・参考記事(の一部)
コニカのカメラ製品一覧 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%8B%E3%82%AB%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%A9%E8%A3%BD%E5%93%81%E4%B8%80%E8%A6%A7

Konica @ wiki - アットウィキ
https://w.atwiki.jp/konica/

・Konica Autoreflex - Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Konica_Autoreflex

・www.buhla.de - Comparison of Konica Autoreflex T3 and T3N
https://www.buhla.de/Foto/Konica/eT3T3NDiff.html

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